まず、最初に病院の予約窓口に電話をした。すると、予約変更は可能だが、予約できるのは5週間先ということだった。またも、NHSのタイムスパンが立ちはだかる・・・。
日々新規患者が増えているわけだから、いわゆる予約とは別の枠があることはあきらかなので、裏技として、秘書に直接尋ねることとした。
ここで、秘書がいるという事実、そして、あの不愉快な秘書の電話番号を知っていたことが役に立った。秘書は、数日後なら予約がとれるという。その日程を抑えて、保険会社に通訳派遣を要請した。NHSが派遣してくれる通訳ではなく、保険で質の高い通訳をつけて、きちんと質問をぶつけねばならないと思ったのだ。
なお、このとき秘書は、「お前の住所がトウキョウになっているが、どこに住んでいるんだ?」としつこく聞いてきた。「予約確認書にロンドンの現住所が書いてあるし、病院からの郵便物も届いている」と言っても、「は?おまえ英語わかってる?」と言ってきた。「英語じゃなくて、そっちのシステムのことは私にはわからない」というやりとりを延々繰り返し、「次に、来たとき、受付で、住所を、変更しろ」ガチャン!
――くぅぅぅぅ。お前の英語がなまっとるんじゃーーー。
本当に不愉快な人だったが、とにもかくにも予約は変更された。こういう裏技というか、制度の裏側を利用していくしたたかさを持たないと、NHSは渡っていけないらしい。
(本文とは関係ありませんが、事故現場の写真を夏に渡英したときに撮ってきました。まさにこういう状況で目的のバスがバス停を通り越したので走って戻り、水溜りに滑ったのでした・・・。)